刑務所でガールズバンドを組んで脱獄してスターになるB級映画

「バンディッツ」でググるとブルース・ウィリスの画像が大量に出てくる。わたしが好きな「バンディッツ」は97年のドイツ映画の方で、本国では大ヒットしたんだけど、もはや知ってる日本人はそんなに多くないかもね。ましていまだに愛着を持っている人なんて殆どいないかも。

昨日久しぶりに観なおしたんだけど、やっぱり面白い。四人の女囚が刑務所でガールズバンドを組んで、脱獄して、警察に追われながらアルバムを出し、ライブをやり、大スターになっていくというハチャメチャなB級映画。

冒頭でこのバンドがボブ・ディランの「見張り塔からずっと」をカバーするんだけど、もうこれだけですっかりやられてしまう。音楽もB級ガレージロック。ヤスミン・タバタベイ中心に、映画に出演しているキャスト自身がかなりの曲を創っていて、これがまた素晴らしくて、サントラも10年以上ヘビロテしてます。

まあ本当に突っ込みどころ満載のB級映画だと思いますが、おすすめです。今回は初音ミク、何も関係ないですけど。

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初音ミクが日本の文化を全部デコンストラクションするとか

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なるほどね。いろいろ出てくるなあ。

「『加留多町』という架空の町を舞台にした和テイストのオリジナル曲です」ってあたりとか、誰かが一生懸命コンセプトを考えた形跡がありありと。

さすが、仕事を選ばないミクさん。日本の文化を全部デコンストラクションしていく感じね。
初音ミク かるた CD付

 

 

 

 

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ぼくらの初音ミクはボックスセットで総括されるにはまだ早いはず。

『初音ミク Project mirai でらっくす』楽曲収録ボックスセット、、、だって。

ボックスセットが出てしまうアーティストって、なんか既に終わった大物のイメージだと思いません? 内容も凄い充実してるけど、本当に総括されてる感じだけど、、でも、、

だからまだ終わってないんだって!
全然現役バリバリなんだって!

ボックス出して総括するとか、なんか、いやだ。

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つくり、歌い、蔑まれろ。【初音ミクが消失論】について

【初音ミクが消失論】「なぜボカロは衰退したのか」ボカロPでもある歌い手・鋼兵が語る

まあ、一部激しく共感するんだけど、ほんと、その通り!って思うんだけど、だから全然いいんだけど、こういうのを目にするたびに、そんなことを客観的に論じて何が楽しいんだろ、とも思う。ボカロの衰退に課題を感じるなら、お前が何とかしろよ。いい曲を作ってるし、歌ってるじゃねえかよ。こっちだってど下手な曲だと解ってても、そんな曲をうpし続けるしかねえんだよ。

客観的な聡明さの表明ほど、虫酸が走るものはない。この動画に触発されてどうでもよい表明がまたタイムラインに繁殖する。。

少なくともボカロと格闘したやつらは、常に、主体的な愚鈍さと共にあったはず。あんた自身も、言葉を変えてそう言ってるじゃんかよ。俺らは、そういう、愚鈍さに心を震えさせられて、後戻りできなくなったんじゃねえか。

つくり、歌い、蔑まれろ。

この程度で終わるか、終わらせないかは、俺たち次第じゃねえか。

あ、この初音ミクのねんどろいど中秋明月Ver.がかわいい

グッドスマイルカンパニーのホームページって、見てるだけでニタニタしてしまうよね。初音ミクとかボーカロイドのねんどろいどだけでも、いつの間にか凄い充実してる。。。関係ないけど社員が65人もいるとは思わなかった。ちゃんとグローバル見据えているところが偉い。

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『脳漿炸裂ガール』からの、インドネシア映画

ボケーっと、ネットでいろいろやってるうちに、なんだかとんでもないものに行き当たることって、あるよね。

『脳漿炸裂ガール』の予告編を観て、初音ミクライブ観て、そのあと、なんとなくYoutubeでいろいろ観始めて、いつの間にか辿りついたインドネシア映画のワンシーン。2014年に公開されているらしい。有名なのかな。

最近映画なんてまったくチェックしてなかったので、知らなかったけど、これは面白そう。すっごく痛い。けど、音楽も含めて、このシーンは、ちょっとパーフェクト。せんとーさんは、好きだと思うな。

『ザ・レイド GOKUDO』 (The Raid 2: Berandal)

機会があったら、全部観てみよう。『脳漿炸裂ガール』も、いい映画になるといいけど。

kzの約一年ぶりの初音ミクボカロ曲を聴いた

「kz(livetune)約1年ぶりの初音ミクボカロ曲フル公開! ニコ動で歓喜の嵐」
http://kai-you.net/article/18701

そんな記事が出てました。
そりゃそうだろうね。歓喜の嵐だわな。

安定のlivetuneクオリティ。
なんか、はずさないアーティストって、いるよね。
でも、動画も含めて、すっごく頑張れば素人でもできそうと思えるように(いや、できないんですけどね)作ってるところが、シーンの中でロールモデル的存在になるんでしょうね。

素敵な歌です。

ガチアイドルヲタクのチンと久しぶりに話した

会社帰りにたまたま一緒になったガチアイドルヲタクのチンと久しぶりに話した。ちなみにこいつはアイドルの旬をどうやら14歳以下と定義しているらしく、恐らく14歳というのもかなり控えめで実際のところもっともっと下の年齢にしか反応しないド変態。

「最近どない?」
「ああ、割と落ち着いてきましたねえ」
「いや、お前と仕事の話をする気はない」
「あ、そっちすか。そうですね。いや、最近は地下アイドルよりも、AKBみたいな、でかい存在になってるのを、後方からゆっくり応援するのが、心地よいというか」
「AKB?」
「なんか、地下アイドルとか、距離感近すぎて、応援する方もすごい力を入れなければならないので、疲れるんすよ」

そうか。
一周回る、というのは、こういうことをいうんだなと。

刺激的で、疲れるボカロを聴き倒してきたみなさま、一周回って、こういうシンプルな歌はいかが?

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マッスル・ショールズのある種の乱暴さと初音ミク

『黄金のメロディ マッスル・ショールズ』というフィルムを観た。いまさらなんですが。

ここ数年、FAMEで録音された音源が続々と出てきてて、どれもこれも物凄く素晴らしい出来のものばかりだったので、このリリースはいつまで続くんだ!とちょっと不安になってたり。。。

George Jackson、Clarence Carter、Jimmy Hughes、Dan Pennの素晴らしいサウンド。三枚組みオムニバスの素晴らしい内容。どんどん出てくるレア・トラック集のこれまた最高の内容。いずれも何回も何回も繰り返し聴いた。ジャケットで何度も見てたRick Hallの、現在の姿が映されるだけで、ちょっと泣いてしまうよね。

ポール・サイモンが「ステイプル・シンガーズのバックで演奏している黒人ミュージシャンをレコーディングに使いたいんだけど」と電話をかけてきて、いいけど、全員白人だよ、と答えるエピソードとか、すごくいいよね。

ピーター・バラカンが解説で書いてるけど、当時の南部はみんなが思っている以上に黒人と白人が影響しあってたって。実はカントリーとリズム&ブルースの境目なんて、すごく曖昧なんだって。

でもさ、本当に、普段から、ものすごくイメージとか印象に縛られながら音を聴いてるな、って、改めて思った。

だって、オールマンブラザーズバンドや、レイナード・スキナードは、このアラバマのマッスル・ショールズが母体みたいなものなんだけど、わたしたちは最初から白人の音楽として位置づけている。それはサザン・ロックであって、サザン・ソウルではない。

翻って、ウィルソンピケットの「ダンス天国」やアレサのいくつもの曲のリズムセクションが全部白人だなんて、わかっていても、なんだか腹に落ちない。黒人だから、あの独特のグルーブができるんじゃないの? とか、思ってしまう。

マッスル・ショールズで生み出されたサウンドは、そんな音楽の境界線を、人種の境界線を、あっさりと乗り越えてくれているから素晴らしい。そのことを、このフィルムはとても鮮やかに映し出してくれている。あの独特のサウンドは、リック・ホールが、どうすれば売れるかを考えながら作り上げたとても乱暴なシステムから生み出されている。間に合わせのスタジオ、間に合わせの機材、呼び集められたミュージシャンたち。目標は、ただ、ヒットレコードを作ること。まるでニコ動の再生回数を上げるために、うけそうな曲をなんとか作ろうとしてる私たちの姿とそっくり。

音楽を、純粋に聴いて、音楽そのものを、純粋に、受けとめることは、本当に難しい。わたしたちの周りには、音楽とは関係がない情報に満ち溢れていて、誰もがその情報から自由に音楽を聴くことは困難になっている。

「初音ミク」と、聞いただけで、そこに「ソウルなんて存在しない」「本物のグルーブが産まれるわけがない」と思う輩は、いまさらながら多分大勢いる。いまこの瞬間にしか体験できない貴重な音を聴く機会を、多くの人が逸し続けている。

残念ながら、音よりも先に、情報が届いてしまう。

その、情報を確認するためだけに、音を聴く。それほど貧しい音楽体験は、ない。

わたしには、CDを買う金すら節約しなければならない朋輩が、ニコ動にアップされる音源の中から、必死に自分のソウルを、魂を探し出そうと躍起になっている姿の方が、圧倒的に共感できる。

いいんだよ、クソみたいな曲でも、クソみたいなアレンジでも、クソみたいなミックスでも。

お前にとってそれが最高だったら、それだけがお前にとってのソウルだ。