初音ミク(DTM)と落語あるいは身ひとつで世界を創る

ニコニコ超会議で歌舞伎があれだけ好評を博したわけなので、初音ミクが落語をやる日も近いんだろうなと。

でも落語って、やっぱりすごい。

何がすごいって、ひとりで全部やるわけだ。

しかもこの「芝浜」なんて軽く1時間近くあって。(とのむらさんって人に「この話、ええで」って教えてもらったんですけどね)

どれだけ場面転換するんだって話で。どれだけ登場人物いやがるんだ、って話で。まあ、上手い人がやると、本当に場面が変わる。なんか、背景も全部変わる。少しだけ声のトーン変えただけで、目線を動かしただけで、空気が、すこーんって変わる。。うーん。すごい。

これを、ツールといえば扇子一本、あとは身ひとつで全部アウトプットしてるわけだ。

ホント、身ひとつで世界一個を丸ごと創り上げるようなもんですよ、これは。

こちとらようやく4分の演目を一人で作詞作曲編曲ミックスマスタリング全部なんとか見よう見まねでできるようになったばかりだというのに。しかも、扇子一本なんてものではなく、あらゆる最先端のテクノロジーを総動員して、やっとですぜ。

最近じゃ「落語心中」なんて名作アニメもありましたが、あれ一話作るのに、何人かかってるんでしょうね。まあ、そのうち、アニメーションなんかも、一人で創れるようになるまで、テクノロジーは進化するんでしょうけどね。

なんか映像が派手になればなるほど、このシンプルな「身ひとつ」の世界と、どっちが豊かなんだろうかと、考えてしまいますな。

最近youtube観てたら、三代目志ん朝のと、立川談志のと、両者の「芝浜」が落ちてて。

いやあ、すごいですよ。なんか著作権的に色々ありそうなので、リンク貼りませんが、ググったらすぐ出てきますよ。

二人の芸には到底及びませんが、わたくしがつくった駄曲のリンクは、貼っておきますね。